【ARGON18】自転車全12モデル比較|おすすめはどれ?特徴と違いを解説

  • ARGON18の自転車はモデル数が多くて、どれを選べばいいかわからない
  • ロードとグラベル、トラックでフレームの何が違うのか知りたい
  • 初めてのカーボンロードに選べるARGON18のモデルはどれ?

「ARGON18」は1989年創業のカナダ・モントリオールを拠点とするスポーツバイクメーカーで、プロチームから週末のホビーライダーまで幅広く支持される自転車ブランドです。元プロロードレーサーが主導するフレーム設計と、体格に合わせ込んだジオメトリー作りに定評があります。

自転車は自分の走り方や走る路面に合わないモデルを選んでしまうと、走行中の疲労や上達ペースにも影響します。長く楽しく乗り続けるためにも、ARGON18の自転車は各モデルの性能や特徴の違いを理解して選ぶことが大切です。

この記事では、ARGON18の特徴や独自テクノロジーをわかりやすく解説し、日本国内で正規展開されている自転車を全モデル比較します。用途別のおすすめモデルも紹介しますので、ARGON18の自転車が気になっている人はぜひチェックしてください。

タップできる目次

ARGON18とはどんな自転車ブランド?特徴と評判を紹介

ARGON18(アルゴン18)は、カナダ・ケベック州モントリオールに本社を置くスポーツバイクブランドで、日本では株式会社日直商会が正規輸入代理店を務めています。ロードとエンデュランス、グラベル、トラックの4カテゴリを展開し、70か国以上で販売されています。

ブランド名は、スチールフレームの溶接に使うアルゴンガスと、原子番号18を組み合わせた造語です。金属加工の現場から生まれた名前ながら、現在の主力はカーボンフレームで、日本向けにはフレームセットを中心に供給されています。

ARGON18のブランドコンセプト

ARGON18が掲げる設計思想は「Optimal Balance」です。軽量・高剛性・快適性・エアロダイナミクスという4つの要素を、どれか1つに偏らせず最適な比率で融合させる考え方を指します。

数値上のスペック競争で1点だけを突出させるのではなく、ライダーがバイクをコントロールしやすく、不快な疲労を抑えられる状態をゴールに置いています。創業者が150勝以上を挙げた元プロロードレーサーである点も、机上の数字より実際に走ったときの扱いやすさを優先する設計の背景です。

バランス重視の考え方は、ARGON18の自転車を選ぶときの安心材料になります。エアロを最優先して乗り心地が犠牲になる、軽さを優先して剛性が足りないといった極端な性格のモデルが少なく、1台と長く付き合いやすい自転車に仕上がっています。

ARGON18の歴史・創業背景

ARGON18が誕生したのは1989年で、創業者はカナダの元プロロードレーサーであるジェルベー・リュー(Gervais Rioux)です。現役時代に150勝以上を積み重ね、1990年の世界選手権を最後に第一線を退いた直後にブランドを立ち上げました。

引退後すぐ、経営難に陥っていたモントリオールの自転車店を50セントで買い取り、借金ごと事業を引き継いだ逸話がARGON18の出発点です。街の小さな自転車店から始まった会社が、現在では世界のトップチームへ機材を供給するまでに成長しました。

創業の経緯を知っておくと、ARGON18の自転車がなぜフィッティングとジオメトリーにこだわるのかが理解しやすくなります。レースの現場を走った当事者が設計に関わり続けている点は、カタログスペックだけでは見えないブランドの強みです。

ARGON18の特徴・強み

ARGON18の自転車を特徴づけているのは、ヘッドチューブまわりの独自機構と、サイズごとに数値を組み直したジオメトリーです。ロードやオールロードの多くがXXS〜XLの6サイズ展開で、小柄なライダーから長身のライダーまで無理のないポジションを出せます。

トラック競技での実績も、ARGON18の性能を裏づける根拠になります。デンマークナショナルチームは2020年の世界選手権のチームパシュートで3レース連続の世界記録更新を達成し、アメリカのアシュトン・ランビー選手は個人パシュートで人類初の4分切りとなる3分59秒930を記録しました。

一方で、日本国内では完成車の展開が限られ、フレームセット中心の販売になっている点は購入前に押さえておきたい特徴です。パーツ構成を自分で決められる自由度は魅力ですが、初めてスポーツバイクを買う人は正規取扱店と相談しながら進めると安心できます。

ARGON18の機能とテクノロジー

ARGON18の自転車に共通して搭載されている独自テクノロジーは4つです。いずれもフレームの設計思想や構造そのものに関わる技術で、カテゴリの違うモデルにも同じ考え方が通っています。

ヘッドまわりの機構やカーボンの積層方法まで押さえておくと、モデルごとの性格の違いがスペック表の数値以上に理解しやすくなります。

ARGON18の自転車が採用している独自テクノロジーの一覧は以下のとおりです。

  • Optimal Balance
  • Horizontal Dual System(HDS)
  • ARGON Fit System(AFS)
  • 3Dシステム

Optimal Balance

Optimal Balanceは、ARGON18のフレーム設計すべての土台にある考え方です。軽量性と剛性、快適性、エアロダイナミクスの4要素を対立するものとして扱わず、最適な比率で同居させることを目標にしています。

ロードのSUMシリーズでは、砂時計型のヘッドチューブや外側へフレアさせたフォークレッグで空力を稼ぎながら、Dシェイプのシートチューブとシートポストで快適性と軽さを確保しました。オールロードのKRYPTONシリーズでは、短めのチェーンステーで反応の良さを残したまま、太いタイヤを飲み込むクリアランスを両立させています。

4要素のどれかを一方的に犠牲にしない設計は、走る距離が伸びるほど差になって表れます。ARGON18の自転車は、速さを求めた結果として腕や腰へ負担が集中するといった偏りが起きにくく、ロングライドでも集中力を保ちやすい構成です。

Horizontal Dual System(HDS)

Horizontal Dual System(HDS)は、フレームを斜めのラインで上下2つのゾーンに分けて設計するARGON18の構造技術です。下側をパワーゾーン、上側をコンフォートゾーンと位置づけ、それぞれに異なる役割を持たせています。

パワーゾーンはBB(ボトムブラケット。クランク軸を支えるフレーム中央下部の軸受け)を中心にカーボン繊維を多く配置し、踏み込んだ力を逃さず駆動へ伝えます。コンフォートゾーンには適度にしなるカーボン繊維を使い、路面からの突き上げを吸収させる設計です。

1本のフレームの中で硬さと粘りを作り分けることで、ARGON18の自転車は踏んだときの反応の鋭さと荒れた舗装での快適さを同時に確保しています。スプリントで踏ん張りが効きながら、100kmを超えるライドでも体が痛くなりにくい乗り味につながります。

ARGON Fit System(AFS)

ARGON Fit System(AFS)は、体格の異なるライダーごとに安定した性能と自然なハンドリングを届けるためのジオメトリー設計思想です。フレームをセットバックやリーチ、スタック、フォーク角など8つの要素に分解し、サイズごとに数値を組み直しています。

小さいサイズを単純に縮小しただけのフレームは、ハンドリングが過敏になったり、トゥオーバーラップ(ハンドルを切ったときにつま先と前輪が当たる現象)が起きたりしがちです。AFSではサイズごとにシートチューブ角やヘッドチューブ角を変え、XXSでもXLでも近い操作感が得られるよう調整されています。

AFSの恩恵が大きいのは、身長や手足の長さが平均から外れるライダーです。小柄な女性ライダーや長身のライダーでも、ステムやスペーサーで無理に帳尻を合わせる必要がなく、最初から自然なポジションで走り出せます。

3Dシステム

3Dシステムは、ヘッドチューブを上方向へ延長してポジション調整の幅を確保するARGON18独自の機構です。付属のヘッドスペーサーを差し替えることで、ハンドル高を3段階で変えられます。

一般的なコラムスペーサーを積む方法では、ハンドルを高くするほどフォークコラムの露出が長くなり、ヘッドまわりの剛性が落ちる点が弱点です。3Dシステムはヘッドチューブそのものを延長する構造のため、公式データでは15mmで5%、25mmで11%の剛性アップが得られています。

現行のARGON18の自転車が採用しているのは、ケーブル類をフレーム内へ通せる次世代3Dヘッドシステムや3D+ヘッドパーツです。見た目のすっきり感を保ったままポジションを詰められるため、フィッティングを追い込みたい競技志向のライダーにも、乗り慣れるまで高さを調整したい初心者にも扱いやすい仕組みといえます。

ARGON18の全モデルの種類を比較

ARGON18の自転車として日本国内で正規展開されているモデルを、ロードとオールロード、グラベル、トラックの4カテゴリに分け、グレードの高い順に解説します。まずは全モデルの比較表で、カテゴリやタイヤクリアランスの違いを俯瞰してください。

比較表のあとに、各モデルの個別スペックと特徴を順に紹介します。同じシリーズでもPROの有無で中身が変わるため、気になるモデルは表と本文の両方を見比べると違いがつかめます。

スクロールできます
モデル名 カテゴリ フレーム素材 タイヤクリアランス 主要テクノロジー 対象レベル/用途
SUM PRO ロード(エアロ上位) カーボン 28C 次世代3Dヘッドシステム プロ/上級ステージレース
SUM ロード(エアロ) カーボン 28C 次世代3Dヘッドシステム ホビーレーサー向け
GALLIUM CS DISC ロード(エントリー) カーボン 30mm 3Dヘッドスペーサー カーボンロード入門者
KRYPTON PRO オールロード(上位) カーボン 最大40C 3D+ヘッドパーツ ロングライド上級者
KRYPTON オールロード カーボン 最大40C 3D+ヘッドパーツ ロングライド全般
KRYPTON powered by CLASSIFIED オールロード(完成車) カーボン 最大40C Powershift Hub 変速性能重視層
DARK MATTER グラベル(レース) カーボン 48mm(45C) 3D+ヘッドパーツ グラベルレース本気勢
GREY MATTER グラベル(完成車) アルミニウム 700×40C/650×47C 3Dヘッドスペーサー グラベル入門者
ELECTRON PRO TKO SPRINT トラック(スプリント上位) – 23mm 12×100mmスルーアクスル トップスプリンター
ELECTRON PRO TKO PURSUIT トラック(パシュート上位) – 23mm 15×40mmスルーアクスル対応 トップパシュート選手
ELECTRON PRO RIO SPRINT トラック(スプリント) カーボン 23mm RIO同型・積層変更 スプリント競技選手
ELECTRON PRO RIO PURSUIT トラック(パシュート) カーボン 23mm 専用パシュートハンドル パシュート競技選手

SUM PRO

SUM PROの製品画像

項目 内容
モデル名 SUM PRO
カテゴリ ロード(エアロ上位)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 28C
主な装備・付属品 次世代3Dヘッドシステム/専用カーボンシートポスト

「SUM PRO」は、ARGON18のロードカテゴリでフラッグシップに位置づけられるフレームです。エアロ形状を採りながら余分な重量を削り込み、フレーム重量はMサイズのペイント済みで850gに収まっています。

ARGON18の公式CFD分析では、エアロロードのNITROGENと同等の空力性能を示し、従来のGALLIUM PRO Discに対しては9%優れた結果でした。砂時計型のヘッドチューブ、外側へフレアさせたフォークレッグ、幅10mmまで細めたアーチ状のシートステーが、空気抵抗の削減と剛性確保を同時に担います。Dシェイプのシートチューブとシートポストは、軽量化と快適性の両方に効いています。

ヒルクライムを含むステージレースを本気で走る人、1台でエアロと軽さの両方を狙う上級者におすすめのロードフレームです。サイズはXXS〜XLの6展開で、体格を問わずレースポジションを出しやすい構成になっています。

SUM

SUMの製品画像

項目 内容
モデル名 SUM
カテゴリ ロード(エアロ)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 28C
主な装備・付属品 次世代3Dヘッドシステム/専用カーボンシートポスト

「SUM」は、ARGON18の「SUM PRO」と同じフレーム形状とジオメトリーを受け継ぎながら、カーボンレイアップを見直したロードフレームです。フレーム重量はMサイズのペイント済みで890gで、PROとの差は40gにとどまります。

次世代3Dヘッドシステムや専用軽量カーボンシートポスト、ダイレクトマウントのリアディレイラーハンガーといったARGON18の主要装備は、SUM PROと共通です。走りの骨格をそのままに、手の届きやすい構成へ落とし込んだモデルといえます。

機材を極限まで詰めるところまでは求めないホビーレーサーに、ARGON18のエアロロードを試す入り口としておすすめのモデルです。カラーはRACE DAY REDとPODIUM GREYの2色展開で、SUM PROとは違う雰囲気を選べます。

GALLIUM CS DISC

GALLIUM CS DISCの製品画像

項目 内容
モデル名 GALLIUM CS DISC
カテゴリ ロード(エントリー)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 30mm
主な装備・付属品 ヘッドパーツ/シートポストは別売

「GALLIUM CS DISC」は、ARGON18の代表作であるGALLIUMシリーズの流れを汲む、ディスクブレーキ仕様のカーボンロードです。ハイエンドのGALLIUM PRO DISCと同一のフレーム形状を使い、カーボングレードを調整して性能と扱いやすさのバランスを取っています。

ケーブル類をフレーム内へ通す設計に刷新され、ARGON18のロードらしいすっきりした外観とメンテナンス性を両立させました。タイヤクリアランスは30mmまで確保し、ブレーキ台座はフラットマウント(30.0mm)、車軸はスルーアクスルを採用しています。

カーボンロードをこれから始めたい人や、ファンライドもエンデューロレースも1台でこなしたい人におすすめのエントリーポジションです。ヘッドパーツとシートポスト、リアディレイラーハンガーは別売のため、購入時は正規取扱店で在庫状況と構成を相談しておくと安心できます。

KRYPTON PRO

KRYPTON PROの製品画像

項目 内容
モデル名 KRYPTON PRO
カテゴリ オールロード(上位)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 最大40C
主な装備・付属品 カーボンシートポスト27.2mm/3D+ヘッドパーツ

「KRYPTON PRO」は、「ALL ROADS. ALL DAY. ALL IN.」を掲げるARGON18のエンデュランス/オールロードカテゴリの上位モデルです。タイヤクリアランスを最大40Cまで広げ、舗装路も荒れた路面も1台でカバーします。

チェーンステー長は41.5cmと短めで、ロングライド向けでありながらライダーの操作にきびきび反応する設定です。ダウンチューブには外観と空力を崩さないストレージコンパートメントを内蔵し、BBはT47規格、ヘッドまわりにはARGON18の3D+ヘッドパーツを採用しています。

ロングライドやブルベ、未舗装路を含むツーリングまで走りたいライダーにおすすめのオールロードです。フェンダー使用時は35Cまでなど、コンポーネントごとにクリアランスの条件が細かく決まっているため、組み合わせは購入前に確認しておきましょう。

KRYPTON

KRYPTONの製品画像

項目 内容
モデル名 KRYPTON
カテゴリ オールロード
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 最大40C
主な装備・付属品 カーボンシートポスト27.2mm/3D+ヘッドパーツ

「KRYPTON」は、ARGON18のエンデュランスカテゴリでスタンダードに位置づけられるモデルで、KRYPTON PROと同じ形状とジオメトリーを持ちます。最大40Cのタイヤクリアランスやダウンチューブストレージ、T47規格のBBといった実用装備もPROと共通です。

荒れた路面での安定した走りと、滑らかな舗装でのシャープな走り、ロングライドでの速くフラットな走りを同時に狙った、ARGON18を代表するエンデュランスバイクです。短めのチェーンステーがもたらす反応の良さも、PROからそのまま受け継ぎました。

初めてのロングライド向けカーボンフレームを探しているライダーや、通勤もロングツーリングも1台で済ませたい人におすすめです。カラーはIRIDESCENT CHARCOAL GLOSSとFROSTBITE BLUE GLOSSの2色から選べます。

KRYPTON powered by CLASSIFIED

KRYPTON powered by CLASSIFIEDの製品画像

項目 内容
モデル名 KRYPTON powered by CLASSIFIED
カテゴリ オールロード(完成車)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 最大40C
主な装備・付属品 Campagnolo Ekar 13S/CLASSIFIED Powershift Hub

「KRYPTON powered by CLASSIFIED」は、フレームセット販売が中心のARGON18において、完成車として提案されている数少ないモデルです。ベースはオールロードのKRYPTONで、リアハブ内装変速システムのCLASSIFIED Powershift Hubを組み合わせています。

Powershift Hubはリアハブに2段分のギアを内蔵する機構で、フロントシングルのままでも広いギアレンジを確保できます。ARGON18の提案仕様では、Campagnolo Ekar 13Sグループセットに、CLASSIFIED CF G30ホイールと専用11-36Tカセット、MICHELIN POWER ADVENTURE 700×30Cを組み合わせました。

ライトグラベルを含むオールロード用途で、最新の変速システムを試したいライダーにおすすめの完成車です。ロード寄りに振りたい場合はCF R35やCF R50といったロード用ホイールも選べるため、走る路面に合わせて正規取扱店と相談すると良いでしょう。

DARK MATTER

DARK MATTERの製品画像

項目 内容
モデル名 DARK MATTER
カテゴリ グラベル(レース)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 48mm(45C)
主な装備・付属品 取り外し可能なFDマウント

「DARK MATTER」は、ARGON18がグラベルレースへ向けて設計したカーボンのレーシンググラベルバイクです。チェーンステーの右側を大きくドロップさせた独自形状によって、太いタイヤのクリアランスを確保しながら、グラベルバイクとしては短いリアセンターを実現しました。

低めのBBハイトと延長したホイールベースの組み合わせで直進安定性を確保し、ダートの上でも狙ったラインへ素早く向きを変えられます。タイヤクリアランスは48mm(700Cまたは650Bで45C)で、フロントディレイラーマウントは取り外し可能なため、フロントシングル仕様にも対応します。ARGON18が改良した3D+ヘッドパーツにより、ケーブルの内装化も実現しました。

グラベルレースやオフロード寄りのロングライドを本気で走るライダーにおすすめのモデルです。フロントダブルとシングルを組み替えられる自由度は、走るコースの選択肢を広げてくれます。

GREY MATTER

GREY MATTERの製品画像

項目 内容
モデル名 GREY MATTER
カテゴリ グラベル(完成車)
フレーム素材 アルミニウム
タイヤクリアランス 700×40C/650×47C
主な装備・付属品 SHIMANO GRX400 10速

「GREY MATTER」は、DARK MATTERの軽快な走りを受け継ぎつつ、フレーム素材を7005アルミニウムへ置き換えたARGON18の日本限定・数量限定モデルです。フロントフォークはカーボン製で、アルミフレームの硬さの角を取っています。

コンポーネントはSHIMANO GRX400の10スピードで、クランクはGRX600の46×30T、スプロケットはCS-HG5010の11-36Tという構成です。ブレーキはGRX400の油圧ディスク(160mm/140mm)、ホイールはSHIMANO RS171 DISC、タイヤはMICHELIN WORLD TOUR 700×35Cを装着しています。

タイヤクリアランスは700×40Cまたは650×47Cまで対応し、フレームとフロントフォークに多数のボトルケージ台座を備えます。バイクパッキングやキャンプライドまで視野に入れて選べる点も、ARGON18のグラベル入門機としての強みです。

完成車のまま乗り出せるため、グラベルバイクの入り口としてARGON18を選びたい人におすすめします。サイズはXSとSの2展開で、XSの適応身長は160cm前後が目安になるため、体格の合うライダーは早めに在庫を確認しておきましょう。

ELECTRON PRO TKO SPRINT

ELECTRON PRO TKO SPRINTの製品画像

項目 内容
モデル名 ELECTRON PRO TKO SPRINT
カテゴリ トラック(スプリント上位)
フレーム素材 –
タイヤクリアランス 23mm
主な装備・付属品 汎用ハンドル変換パーツ/専用シートポスト

「ELECTRON PRO TKO SPRINT」は、TOKYO2020を目標にオーストラリアナショナルチームと共同開発された、ARGON18で最も速いトラックバイクのスプリント版です。フロントフォークを12×100mmスルーアクスル化し、フレーム全体の剛性を引き上げました。

ARGON18の公表値では、ELECTRON PRO RIOとの比較でBB剛性が14%、ねじれ剛性が27%、リア三角剛性が27%向上しています。チェーンリングは70Tまで対応し、新型チェーンテンショナーの採用でメンテナンス性も高められました。

短距離種目でわずかな出力ロスも許容できないスプリンターにおすすめのトラックフレームです。サイズはXS〜Lの4展開で、汎用ハンドルへの変換パーツと専用シートポスト、ヘッドパーツが付属します。

ELECTRON PRO TKO PURSUIT

ELECTRON PRO TKO PURSUITの製品画像

項目 内容
モデル名 ELECTRON PRO TKO PURSUIT
カテゴリ トラック(パシュート上位)
フレーム素材 –
タイヤクリアランス 23mm
主な装備・付属品 専用パシュートハンドル/専用シートポスト

「ELECTRON PRO TKO PURSUIT」は、ARGON18が同じTKOプラットフォームをパシュート競技向けに空力優先で仕立てたトラックフレームです。別売の15×40mmスルーアクスル対応フロントフォークを使うと、前まわりの空気抵抗をさらに削り込めます。

ELECTRON PRO RIO比の剛性はBB+2%、ねじれ+9%、リア三角は同等で、ARGON18が剛性の上乗せよりも空力の作り込みへ振った設定です。専用パシュートハンドル(BLACK MATTE)と専用シートポストが付属し、汎用ハンドルへの変換パーツも同梱されます。

アメリカのアシュトン・ランビー選手が個人パシュートで人類初の4分切りとなる3分59秒930を記録した機材でもあり、1000分の1秒を削りたい選手におすすめします。15×40mm仕様には40mm幅に対応する専用ホイールが必要で、国内流通品には12×100mmスルーアクスル専用フォークが付属する点も押さえておきましょう。

ELECTRON PRO RIO SPRINT

ELECTRON PRO RIO SPRINTの製品画像

項目 内容
モデル名 ELECTRON PRO RIO SPRINT
カテゴリ トラック(スプリント)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 23mm
主な装備・付属品 汎用ハンドル変換パーツ/専用シートポスト

「ELECTRON PRO RIO SPRINT」は、多くの勝利で性能が実証されたARGON18の「ELECTRON PRO RIO」をベースに、スプリント向けへ仕立て直したカーボンフレームです。カーボンモールドはRIOと共通で、カーボングレードと積層の変更によって性格を作り分けました。

ELECTRON PRO RIO比でBB剛性+21%、ねじれ剛性+15%、リア三角剛性+32%と、TKO SPRINTに迫る数値が示されています。フレーム重量は1650g、フォーク重量は510gで、チェーンリングは65Tまで対応します。

TKOほどの機材投資は難しくても、スプリント種目で確実に戦える機材が欲しい選手におすすめのトラックフレームです。シートポストとサドルクランプはELECTRON PRO TKOと互換性があるため、将来の乗り換えまで見据えて選べます。

ELECTRON PRO RIO PURSUIT

ELECTRON PRO RIO PURSUITの製品画像

項目 内容
モデル名 ELECTRON PRO RIO PURSUIT
カテゴリ トラック(パシュート)
フレーム素材 カーボン
タイヤクリアランス 23mm
主な装備・付属品 専用パシュートハンドル/専用シートポスト

「ELECTRON PRO RIO PURSUIT」は、ARGON18のELECTRON PROシリーズの原点にあたる、パシュート競技向けのトラックフレームです。トラックパシュートで世界最高峰の実力を持つデンマークナショナルチームと協業して開発されました。

2020年2月にドイツ・ベルリンで開催された世界選手権では、デンマーク男子チームパシュートが3レース連続で世界記録を更新し、3分44秒672で優勝しています。ARGON18の公式表記ではフレーム重量1650g、フォーク重量510gで、専用パシュートハンドルや専用シートポスト、ヘッドパーツ、リアエンドパーツが付属します。

チームパシュートや個人パシュートに取り組む選手、実績のあるフレームを選びたいライダーにおすすめのトラックモデルです。チェーンリングは65Tまで対応し、シートポストまわりはTKOと共用できます。

まとめ

この記事では、ARGON18の自転車について、ブランドの成り立ちと独自テクノロジー、日本国内で正規展開されている全モデルの違いを解説しました。Optimal Balanceを軸に、ロードとオールロード、グラベル、トラックという性格の異なる4カテゴリを1つの設計思想でつないでいる点が、ARGON18の自転車に共通する特徴です。

選び分けの目安はシンプルです。レースで速さを追うならSUM PROとSUM、初めてのカーボンロードならGALLIUM CS DISC、ロングライドや未舗装路まで走るならKRYPTON PROとKRYPTON、グラベルを本気で走るならDARK MATTER、グラベル入門にはGREY MATTER、トラック競技ならELECTRON PROシリーズがおすすめの候補になります。

ARGON18は日本ではフレームセット中心の展開で完成車の数が限られ、サイズ展開やタイヤクリアランスの条件も細かく決まっています。気になるモデルが絞れたら、正規取扱店で試乗とフィッティングの相談まで進めるのが近道です。ARGON18の自転車選びの参考になれば嬉しいです。

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この記事を書いた人

学生のころから自転車に親しみ、これまで複数ブランドのロードバイクやクロスバイクを実際に購入して乗り比べてきました。各モデルの機能や乗り味、選び方の違いを実購入者の目線で整理し、何を基準に選べばいいか迷う方に向けて『サイクルセレクト』を運営しています。

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